こんにちは。はーねうすです。
今回は、「ヴィヴァルディ:協奏曲集≪四季≫、アルビノーニ:アダージョ他」を紹介します。
バロック音楽のスタンダードナンバーといっても過言ではない、ヴィヴァルディの「協奏曲集≪四季≫」を収めたオムニバス・アルバムです。
また、「アルビノーニのアダージョ」という通称で親しまれている楽曲もあり、とても満足できる一枚です。
加えて、カラヤン指揮+ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団という強タッグの演奏です。
演奏は、ミッシェル・シュヴァルベ氏のヴァイオリン、ヘルベルト・フォン・カラヤン氏の指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。
★打ち込みクラシック
DAW(Digital Audio Workstation)で入力したクラシック音楽のDTM(DeskTop Music)作品を紹介するコーナーを巻末に設けています。
今回紹介するアルバムの中から3曲をピックアップしていますので、是非お楽しみください。
ヴィヴァルディの「四季」ですね。名曲揃いです。
アルビノーニの「アダージョ」も思わず聴き入ってしまうほど、バロックの様式美を堪能できる楽曲だぞ。
【着想】バロック音楽の様式美。
「ヴィヴァルディ:協奏曲集≪四季≫、アルビノーニ:アダージョ他」のコンテンツです。

ヴィヴァルディ、アルビノーニ、コレルリというバロック音楽を彩る作曲家の作品が集められています。今から300年近くも前に「このような音楽が奏でられていたのか」という感慨を享受できる内容になっています。
| No. | 作曲家 | 曲名(1) | 曲名(2) | 作品番号 |
| 1* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第1番 ホ長調 ≪春≫ | 1. Allegro | 作品8-1 (R.269) |
| 2* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第1番 ホ長調 ≪春≫ | 2. Largo e pianissimo sempre | 作品8-1 (R.269) |
| 3* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第1番 ホ長調 ≪春≫ | 3. Danza paustorale. Allegro | 作品8-1 (R.269) |
| 4* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第2番 ト短調 ≪夏≫ | 1. Allegro non molto | 作品8-2 (R.315) |
| 5* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第2番 ト短調 ≪夏≫ | 2. Adagio – Presto | 作品8-2 (R.315) |
| 6* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第2番 ト短調 ≪夏≫ | 3. Presto | 作品8-2 (R.315) |
| 7* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第3番 ヘ長調 ≪秋≫ | 1. Allegro | 作品8-3 (R.293) |
| 8* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第3番 ヘ長調 ≪秋≫ | 2. Adagio | 作品8-3 (R.293) |
| 9* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第3番 ヘ長調 ≪秋≫ | 3. Allegro | 作品8-3 (R.293) |
| 10* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ | 1. Allegro non molto | 作品8-4 (R.297) |
| 11* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ | 2. Largo | 作品8-4 (R.297) |
| 12* | ヴィヴァルディ | 協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ | 3. Allegro | 作品8-4 (R.297) |
| 13 | アルビノーニ | 弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調 | ― | ― |
| 14 | コレルリ | 合奏協奏曲 第8番 ト短調 | 1. Vivace – Grave – Allegro | 作品6-8 |
| 15 | コレルリ | 合奏協奏曲 第8番 ト短調 | 2. Adagio – Allegro – Adagio | 作品6-8 |
| 16 | コレルリ | 合奏協奏曲 第8番 ト短調 | 3. Vivace | 作品6-8 |
| 17 | コレルリ | 合奏協奏曲 第8番 ト短調 | 4. Allegro | 作品6-8 |
| 18 | コレルリ | 合奏協奏曲 第8番 ト短調 | 5. Pastorale (Largo) | 作品6-8 |
ちょっとした所感です。
<おすすめ度★★★>
「No.4」~「No.6」:ヴィヴァルディ「協奏曲集≪四季≫ 第2番 ト短調 ≪夏≫」
第1楽章:
暗くじめっと湿った感から、からっと乾いた感が交錯するドラマティックな楽曲です。
ゆったりと鈍く進行する主題と、さっと駆け抜ける主題が交代で登場する構成は、否応にもドラマ性を感じます。
第2楽章:
激性を伴った、演出効果に重点を置いたおうな楽曲です。
陰鬱な心理を表出したヴァイオリン・ソロによる主題と、雷鳴のように轟く合奏の掛け合いが魅力です。
第3楽章:
疾風迅雷の如く襲い来る猛威を、端的に音楽で描き出した楽曲です。
とにかく格好が良いです。気分が昂揚します。
ヴァイオリン・ソロのヴィルトゥオーゾと弦楽合奏の強烈なパッセージで描かれる、疾駆するような情景描写が凄まじいです。
「No.10」~「No.12」:ヴィヴァルディ「協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫」
第1楽章:
しんしんと振り積もる雪と、雪原を駆け抜けるような情景を見事に描き出した楽曲です。
ピチカート風の単調な動機の後、一気に起伏と抑揚の激しい動線を描く主題が登場します。
曲調から寒々しさと、吹雪という自然の猛威を感じることができます。
第2楽章:
憩い、という単語がぴたりとはまり込む楽曲です。
ヴァイオリン・ソロで奏でられる優美で暖かみのある主題が素敵です。眠気を誘引されます。
第3楽章:
酷くメランコリックな心象が支配的な楽曲です。
ヴァイオリン・ソロで奏でられる同型反復のような主題と、合奏で応えられる旋律線と律動が豊かな主題の交差が見事です。
ヴァイオリン・ソロと合奏が一気の同化する結尾が素敵です。
「No.13」:アルビノーニ「弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調」
感傷性と優雅性が見事に融合した、荘厳かつ高貴で典雅な楽曲です。
弦楽で奏でられる多層的なリードラインによる主題と、オルガンで支えられるベースラインの融合が素敵です。
ヴァイオリン・ソロによって、突き上げられる昂揚感の極みと、オルガンの呼応が素晴らしいです。
<おすすめ度★★>
「No.1」~「No.3」:ヴィヴァルディ「協奏曲集≪四季≫ 第1番 ホ長調 ≪春≫」
第1楽章:
清々しい空気と晴れやかな気分を、物の見事に描いた楽曲です。
ヴィヴァルディの代名詞とも言える楽曲で、内容的にも情景描写と心理描写をマッチさせることに成功しています。
合奏で進行する意気揚々な気分を表わしたキャッチな主題、ヴァイオリン・ソロで奏でられる自然の風景を描写した主題が融解します。
第2楽章:
物悲しく陰鬱な雰囲気を纏った楽曲です。
ヴァイオリン・ソロで先導される主題が、感傷的で殊更に美しいです。
旋律線をそっと支える合奏による伴奏も素敵です。
第3楽章:
陽明と陰影が入り混じった、美麗な楽曲です。
ヴァイオリン・ソロで提示される主題と、合奏の応答が素敵です。
後半に挟み込まれる、ヴァイオリン・ソロを支える合奏による低音域の持続音が印象的です。
「No.7」~「No.9」:ヴィヴァルディ「協奏曲集≪四季≫ 第3番 ヘ長調 ≪秋≫」
第1楽章:
心理的な威圧感がまったくない、底抜けに明朗な楽曲です。
田舎で祝われる豊穣の舞踏を想わせる主題が、長短調を入れ替えて登場します。
後半、ヴァイオリン・ソロによる物憂げな主題が登場し、一貫性をひっくり返すような演出が光ります。
第2楽章:
鎮魂歌のような、押し殺された感情の吐露のような楽曲です。
静かに進行する主題と、チェンバロで奏でられる単調な伴奏が、一種独特な世界観を醸し出しています。
第3楽章:
祝祭で奏でられる、陽気なダンスミュージックのような楽曲です。
ポップで分かりやすい主題が合奏で奏でられます。その間にヴァイオリン・ソロのスポットのように登場します。
<おすすめ度★>
「No.14」~「No.18」:コレルリ「合奏協奏曲 第8番 ト短調」
第1楽章:
ドラマティックな楽曲です。
劇的な導入の後、感傷的で静的な主要主題が登場します。
副次主題は幾分明るく、動的な雰囲気があります。
第2楽章:
歌唱のような旋律線が素敵な楽曲です。
まるで優雅な歌謡曲のインストルメント版のような心象を抱きます。
第3楽章:
王宮で奏でられる高雅な舞踏曲のような楽曲です。
厳かな雰囲気と重厚な線で描かれる、濃密なワルツのようです。
第4楽章:
王宮で奏でられる典雅なバックグラウンドミュージックのような楽曲です。
気負いなく鑑賞できます。
第5楽章:
高級感のあるブティックを闊歩する気分のような楽曲です
宝石を磨き上げたかのような、高価さを感じます。
バロックの名曲を一所に集めた、贅沢なアルバムですね。

ところで、「四季」の作品番号にある「R.269」のようなナンバリングは何ですか。
リオム番号のことだな。デンマークの音楽学者ペーター・リオムがヴィヴァルディの作品を整理した際、目録に記した番号だぞ。
【観想】バロック音楽の魅力。
魅力と醍醐味について、少しばかりの言及です。
今回紹介したアルバムは、バロック時代の作品のみで構成されています。
看板にもなっているヴィヴァルディの「協奏曲集≪四季≫」は、バロック音楽のなかでも知名度が飛び抜けています。
「協奏曲集≪四季≫」はヴィヴァルディが実践した「和声と創意への試み」の作品集の一部です。
「和声と創意への試み」のコンセプトは、和声に代表される規則的な美しさと、情景描写などを融合させる発想にあります。
それらを示すかのように、楽譜にはソネット(定型詩)が記載されていて、音と季節の情景を結びつけています。
例えば、「第1番 ≪春≫ 第1楽章」では、
春が来た
鳥は美しい声で春を迎え
泉はそよ風に誘われて
甘いせせらぎの音を立てる
とあります。(「ビバルディ 協奏曲集 作品8 第一番~第四番『四季』全音楽譜出版社」より抜粋)
思索から試作、そして詩作への連続性が良いですね。
バロック時代における、音楽の形式や様式から一歩進んでチャレンジするヴィヴァルディに感服します。

音楽家の略歴です。
<略歴>アントニオ・ヴィヴァルディ
【伊】1678-1741
合奏協奏曲、独奏協奏曲の発展に重要な役割を演じ、J.S.バッハらへも影響を与えた。従来の教会コンチェルトの緩・急・緩…の形式に代わって、シンフォニア風の急・緩・急の3楽章の形式を確立し、古典派協奏曲の前提をなした。
(「クラシック音楽作品名辞典<改訂版> 三省堂」より抜粋)
ところで、ソネットとは何ですか。
13世紀頃のイタリアで誕生した定型詩で、厳格に14行で構成されているのが特徴だな。シェイクスピアの全154篇からなる「ソネット集」は特に有名だな。
【追想】バロック音楽のピアノ・アレンジ。
複旋律の扱いが魅惑的です。


「ピアノ独奏バロック名曲集Ⅰ」「ピアノ独奏バロック名曲集Ⅱ」(和田則彦[編著]/ドレミ楽譜出版社)です。
和田則彦氏による、バロック音楽のピアノ・アレンジ版の楽譜が収録されています。
J.S.バッハ、ヘンデル、パッヘルベル、グルックなどバロック時代の音楽史を築いた作曲家の作品が名を連ねています。
今回紹介したアルバムからは、アルビノーニの「弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調」が「名曲集Ⅱ」に収められています。(残念ながらヴィヴァルディとコレルリの作品はありません)
原曲の持つ雰囲気を充分に維持したアレンジが見事です。特に持続音の扱いが素敵ですね。
解説も秀逸です。
「バロック音楽とは?」という題のコラムでは、一般的なバロックの概念から、音楽に特化した特徴を解説しています。
「楽曲解説と演奏上の参考事項」には、各作品における作曲家と作品に触れており、より具体的にバロック音楽の特徴と魅力が説明されています。
バロック時代に作曲された管弦楽曲や室内楽曲を、現代のピアノで演奏するようにアレンジした試みに感服します。
ヴィヴァルディの作品はないのですね。
ヴィヴァルディについては、「協奏曲集≪四季≫」の全曲を和田氏がピアノ・アレンジした楽譜がドレミ楽譜出版社から出版されているぞ。
【雑想】下手の横好き。(第146弾)
クラシック音楽の打ち込み作品の紹介です。
「Studio One」シリーズで打ち込んだクラシック音楽をお披露目するコーナーです。
今回は、<おすすめ度★★★>として紹介したヴィヴァルディの「協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ 」の第1楽章をオリジナル版、第2楽章を8bitミュージックにアレンジ(ブログ管理者によるアレンジ)した版、アルビノーニの「弦楽とオルガンのためのアダージョ」(抜粋)を8bitミュージックのアレンジ(ブログ管理者によるアレンジ)した版で構成しています。
ヴィヴァルディ:協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ 第1楽章
ヴィヴァルディ:協奏曲集≪四季≫ 第4番 ヘ短調 ≪冬≫ 第2楽章 (8bitアレンジ版)
(編曲:HARNEUS)
アルビノーニ:弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調 (抜粋) (8bitアレンジ版)
(編曲:HARNEUS)
他作品を含め、下記リンク先にクラシック音楽の打ち込み作品などを纏めていますので、ご鑑賞いただければ嬉しいです。
・ミュージック(クラシック_01)
・ミュージック(クラシック_02)
・ミュージック(クラシック_03)
クラシック音楽をファミコン(ファミリーコンピューター)の音源風(あくまで「風」)にアレンジした「8bit クラシック」という打ち込み作品も纏めていますので、上記に加えてご鑑賞いただければ幸いです。
長く続く趣味を持ちたいです。
今回はバロック音楽の回でした。
バロック音楽は大好きで、とりわけヴィヴァルディは大好物で、CD40枚組の全集も購入する変態を自負しています。
いずれ全集を紹介する日が来ると想います。(今から肝を冷やしてます)
【追想】でも紹介しましたが、バロック音楽のピアノ・アレンジ版を本屋や楽譜専門店で見かけると、小躍りしてするほど嬉しくなります。
いつか自分でも弾けるようなピアノ・アレンジがしてみたいです。
次回はヴィヴァルディの四季、ピアノ・アレンジ版を演奏したアルバムを紹介します。
では、また。
バロック音楽って、音の構築が複雑に感じます。
多声音楽(ポリフォニック)だからだろうな。各声部が独立しているように感じるので、多層的で複雑に感じるのだろう。それがバロック音楽の魅力でな。